環太平洋パートナーシップに参加したベトナム経済の現状と今後

      2017/01/11

TPP

中国経済についで、アジア国内でも2番目の位置づけとされている高成長のベトナム経済。ベトナム経済は、中国経済と並び、高成長・安定性を兼ね備えたものという見方がなされています。そんなベトナムは国際経済へも意欲を示しており、各国・地域とのFTA/EPA締結、TPP交渉も積極的に行ってきました。

海外投資は増加傾向に

海外の投資は増資傾向に

2000年台前半から2015年のベトナムは、GDP成長率が高く伸長し、海外投資は増加傾向にあります。また、自由貿易化に伴い、ますます魅力が高まっており、多くの日系企業も経済活動を行っています。そのため、ベトナム人の雇用も積極的に行い、多くの日本企業がコスト削減のためにベトナムで支店や工場を保有しています。

ユーラシア経済連合との自由貿易協定(FTA)

また、ベトナムとユーラシア経済連合ロシアを含むベラルーシ・カザフスタン・アルメニア・キルギスとの自由貿易協定(FTA)も結んだベトナムは、これらの各国との親密な経済活動が元となり、GDPが2000年から登り続け、年間で約5%以上も上がっている状態が続いています。この結果が示すように、ベトナムを支えている経済は貿易ともいえ、2014年の貿易輸入額は10億USドルになり、世界的なランクでは世界第32位という位置づけになっています。

一人当たりのGDPは1,500ドルのベトナム

ベトナムのGDPについて

他国との友好関係は非常に良好ですが、近年は中国海警がベトナム沿岸警備隊に、南シナ海で衝突するなどの事件が起こり、ベトナム政府は対応に追われています。ベトナムの一人当たりのGDPは1,500ドルであり、国民の平均収入は日本円で4〜6万円くらいが相場なようです。しかし、日本にくらべると物価も半分近いベトナムは、満足に生活していけるレベルであり、近年は都市部でもスマホを持っているベトナム人の若者が増え、裕福な家庭も相当増えてきています。

2007年までに7%前後の高成長で成長を記録

ベトナム経済の魅力は、安定した経済成長率と言えます。アジア通貨危機後にも、2000年から2007年までに7%前後の高成長で成長してきたベトナムは、他のアジア経済に比べて非常に高い信頼性を誇っています。中国経済と同じように、ベトナム経済はその他の国とは異なり、独立した経済面での強さを誇っていると言えるでしょう。

環太平洋パートナーシップ(TPP)への参加で、さらなる期待

東南アジアのその他多くの国が経済の停滞中にもかかわらず、ベトナムは安定して高い経済成長率を維持していることは、海外の投資家にとっても魅力的なポイントであり、安定している経済は魅力的な投資の対象となっています。さらに、環太平洋パートナーシップ(TPP)に参加することで、ベトネムの今後の展望にますます期待が高まります。また中国からの工場移転など、ベトナムに移る企業が年々増えてきています。このことから、今後のベトナムの経済は、多くの海外企業が支え、引き続き経済発展を続けていくものと期待されています。

 - その他, ビジネス・経済