失敗しないベトナム人の採用と教育方法について
2016/04/25

人件費削減のためのベトナム人採用
ベトナムで事業を行うと人件費が中国の6割で済むということが言われます。日本貿易振興協会(JETRO)が発表したレポートによると、2014年、ベトナムの日系企業で働く一般労働者の年平均賃金は2989ドル(約35万円)、エンジニアの平均賃金は一般労働者の約2倍で、これらは中国、タイ、マレーシアの平均賃金の半分でした。ただ、最近はこの一般労働者の平均賃金は2010年と比較すると大幅に伸びています。
このように、最近は高くなってきていますが、それでもアジアの中で賃金が安い国として現地での人材採用をするのに適している国です。
日本企業がベトナム人を採用する利点

また、ベトナムは親日国で、日本語のスキルが高く、日本語検定資格を持っている人が多いのも魅力です。性格も勤勉で向上心が高く、素朴で素直なので日本人にも似ています。現地でベトナムの大学の日本語学科卒業生を受け入れている企業もあります。また、日本での留学経験を持った人も沢山いますので活用するといいでしょう。
アジアの中でのベトナム人の性格、その考え方と日本人との比較

ベトナム人の考え方は、「明日の100万円より今日の100円」という考えだと聞きます。ベトナム戦争下に30年を過ごしたベトナム人らしい考え方です。また、例えば新しいお店がオープンしてもすぐに閉店してしまい、パッとやってパッ終わるのも多い考え方で、新しい物が好きなベトナム人らしい展開です。あまりじっくり考えて長期的な展望を計画すると言う考え方は得意でないかもしれません。それは「長期的な生活の安定」もさほど考えていないとも言えます。日本人とは異なる考え方だという事に注意が必要です。
採用の上での注意点
そういった意味でも転職が多いのがベトナム人の特徴です。大体3年程度で転職する人が多いのが現状です。人員が定着するには、それなりの努力が必要で、日本よりもそのことに気を配る必要があります。イベントを企画して花束を贈ったり、リーダーに女性を起用してみたり、日本語能力を評価するシステムを作り、モチベーションを上げたりするなどが大事です。
品質保持のためのベトナムでの人材開発、教育方法

品質保持のために必要なことは、ベトナム人の日本語スキルと上げること、それによってベトナム人自体の仕事の能力を上げていくことと、日本人の管理者とのコミュニケーションを上手く図っていくことなどです。元々ベトナム人は勤勉でプライドも高いので、ほめて伸ばせば、いい人材が育っていくようになります。ベトナム人の人材開発としては日本語スキルときちんと評価することによるモチベーションの確保と言う教育方法も大切です。
また、教育方法としては様々な主張をしてくることもありますので、ベトナム人が主張することが真実かどうかの判断の裏付けをとることも必要です。鵜呑みにすることなく、証拠を確認したうえで判断することも日本人とは違って大事なことです。
ベトナム人の性格と管理職採用
ベトナム人を管理職に採用する場合、そこにメリットがなければ引き受けないという事例があります。つまり、日本人とは違って「何故あなたを管理職にするのか」や「あなたのこういう事を評価している」「こういうことをやってもらうことを期待している」という明確な評価が必要なのです。ベトナム人には理由付けが必要だと言います。ハッキリとした理由を伝え、お願いすることが大事です。納得してもらえればしっかり仕事をしてもらえます。
ベトナムでの人材採用・教育についてのまとめ
ベトナムでの人材採用において何が大事かと言うと、日本語スキルのある人材を確保し、コミュニケーションを図りながら、きちんと評価をするという基本的なことです。それを言葉に出して評価していくことで転職せず、続けてくれることと思います。理論的に評価することを大事に忘れずに実施していくことをおすすめします。