ベトナムのIT業界のトレンドとは!?

      2016/07/27

ベトナムのit業界のトレンド

オフショア開発の現状 人件費高騰によって起こる問題

最近は、ベトナムのIT業界をみれば、流行りが分かるとまでいえるほど、ベトナムへのIT業者の進出が進んでいます。IT産業の発展のためには、優秀な人材が必要不可欠といえるのですが、そのためには、人件費も高額になり、経営を圧迫しかねません。

そのため、世界中でIT産業のトレンドを追うような立場の企業は、少しでも人件費のかからない国にオフショアという形を取り入れようとしています。オフショアとは、これまでも、中国やインドなど、人件費の比較的安いといわれる国のIT企業に対して、委託するという方法です。
しかし、近年では、中国の経済的成長は世界でもトップクラスといえますし、インドの技術者たちも、その能力の高さが世界的に評価されていることで、人件費という点で考えると、経費削減という目的で業務を委託するための国としては選択することが難しくなってきているともいえるでしょう。

他国から注目されるベトナム その理由とは?

注目

そのような状況からみても、ベトナムでのIT業界は、非常に注目が集まっているのです。また、近頃のトレンドとしては、従来によくみられる形態であった、オフショアというもの以外にも、異なる方法が生まれてきているといえます。

これまでは、海外の企業に、仕事を依頼する際には、受託型というものが主流でありました。この受託型というのは、日本の国内にある企業が海外の企業に仕事を依頼する際に、距離的にもさまざまな問題が生じてしまう可能性があるため、あらかじめ、仕様書など決めた内容に従って開発を行い、納品する際に、実際にそのシステムを導入するための作業をすることになるのですが、そのようなケースでは、仕様書で確認しているものの、なかなか細かい点に関しては、意思の疎通が難しいという面もあるために、納品後にも手直しが必要であったり、実際にシステムの運用が軌道に乗るまでは、予想以上に手間取ってしまうことも少なくありません。

それに対して、ベトナムの企業に仕事を依頼する側の企業から担当者が赴いて、ベトナムの企業内に専用の開発ラインを作ることができるのであれば、距離が離れているために頻繁に打ち合わせを行うことができない、というような不便を感じることもなく、また、担当者が赴任していることで、言葉の違いによる問題が起こる可能性も少なくなることでしょう。ですから、最近のトレンドとしては、このような形式で行う企業が増えてきているともいえます。

これまで、アニメーションの制作現場などでも、海外の人件費の安い国に仕事を委託することで、どうしても、自国で全ての開発を行ったのとは違うような結果になってしまったことも少なくないでしょう。それは、やはり、頻繁に打ち合わせなどを行う機会がないことや、実際に業務を担当する国の事情などを、仕事を依頼する側が熟知していないという理由もあったのかもしれません。

ベトナムにおけるオフショア開発のメリットと心構え

メリット

これからは、一方的に仕事を依頼するという形式ではなく、人間としても、お互いに相手のことを良く知ったうえで、仕事を行っていったほうが、ささいな点での誤解を防ぐことになったり、納期などに対する考え方や仕事に対する取り組み方についても、より理解してもらうことにつながっていくでしょう。

仕事を依頼する側も、依頼された側であっても、自分が携わった仕事が素晴らしいものに仕上がるのであれば、お互いに満足ができるものですし、仕事を依頼された側の企業が、次第に実力をつけていき、新たなトレンドを作り出すきっかけにもなるかもしれませんので、将来的に可能性のある人材を自分たちの力で育てあげていくという感覚からみても、お互いの国の文化にはないような違いも積極的に受け入れていく姿勢が大切といえるでしょう。

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